1曲目の「For the love of you」が素晴らしい。ここのところ、日本の曲を日本語あるいは英語でカバーしたアルバムを3枚続けて出していて、それらもそれなりに楽しめる。演歌に限らず、日本の歌には「こぶし」みたいなある種のクセがある。それがまたいいのだけれど、「日本独特の節回し」にのせると彼女の声の魅力が目減りしてしまうような気がする。この人の声質は、ちょっと骨太で、歌い方は、とても落ち着いていて説得力がある。このアルバムのように、映画のテーマ曲やポップスのスタンダードを、ジャズ風のアレンジでアコースティックな伴奏に載せて英語で歌うときに、その良さが前面に出でてくる。この人のアルバムは全部聴いてみたが、このアルバムがmy favorit 。もう一度、この路線でアルバムを作ってほしい。それと、Basa Novaファンの自分としては、樹里からんのBossa Novaアルバムも聞いてみたいところです。