排外主義克服のための朝鮮史 平凡社ライブラリー

梶村秀樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582768237
ISBN 10 : 4582768237
フォーマット
出版社
発行年月
2014年12月
日本
追加情報
:
326p;16

内容詳細

いまも日韓では、排外的ナショナリズムがぶつかり合い、歴史認識の断裂が埋められないのはなぜだろうか。一九九〇年に刊行された本書は、この現在の問いへの過去からの回答である。民衆の歴史的主体性を信じ、日本と朝鮮半島が共有しうる歴史を求めつづけた歴史家が人びとに語り遺した朝鮮史像。

目次 : 1 排外主義克服のための朝鮮史(1971年)(なぜ朝鮮史を学ぶのか/ 朝鮮侵略の理論と思想/ 戦後民主主義のもとでの朝鮮観/ 朝鮮史の内在的発展/ 若干の補足と論争の深化のために)/ 2 朝鮮民族解放闘争史と国際共産主義運動(1971年)(朝鮮史の主人公としての朝鮮人民/ 朝鮮革命運動の前史/ 朝鮮民族解放運動の国際的試練/ 在日朝鮮人運動と日本人民の堕落/ 金日成の抗日パルチザン闘争と八・一五への若干の諸問題)/ 3 八・一五以後の朝鮮人民(1976年)(朝鮮現代史研究の実践的視点/ 戦後世界分割と朝鮮人民の苦闘/ 朝鮮南北分断の軍事的固定化/ 統一への苦難の時代/ 革命と統一への新たな画期)

【著者紹介】
梶村秀樹 : 朝鮮近現代史研究者、社会運動家。1935年東京生まれ。東京大学東洋史学科卒業。同大学東洋文化研究所助手などを経て、73年より神奈川大学助教授(79年より教授)。朝鮮史研究会の中心的人物として、戦後日本の朝鮮史研究において「内在的発展」の視角から主体的存在としての朝鮮民衆のあり方を追究し、それを通して日本人の生き方を問い続けた。日本朝鮮研究所、金嬉老公判対策委員会、現代語学塾、指紋押捺拒否闘争など、朝鮮人差別克服のための社会活動にも尽力した。1989年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kure さん

    梶村の内在的発展論や唯物史観については解説で詳細に述べられておりわかりやすい。「人がつくったものだから、われわれはこれをこわしていくことができるのです」(174頁)という日本帝国主義についての一文には、著者の絶望の中に見出された希望がこもっているように思われた。

  • 実存主義的マルクス主義者を目指して勉強するアライさん さん

    最近ますます政府によって過激に煽られる、韓国に対する差別感情と排外主義。これに抗するために今こそ読まねばならない本だ。日本帝国主義は戦前から戦後にいたるまで、まともな謝罪と賠償をしていないどころか、苦境に立たされた朝鮮人民を踏み台とすることで資本主義を維持させてきた。猛烈な自己批判の精神に貫かれた著者の文章を追いつつ、そのような国家に生まれてしまった事への呪いを自己のうちに自覚し、それに抗っていかなければならないと強く感じた。ちなみにこの本はもともと中核派の学習会のパンフレットを編集したものである。

  • えんさん(연싼)@読書メーター さん

    日本の排他的な言論や、レイシズムが在特会等を通じて注目されているが、この問題は突如発生したわけではない。この講義録は日本による朝鮮の植民地化からの差別的な意識が、敗戦後も表面的に残っていることを実感させる。では、なぜ敗戦後、日本は加害性を忘却してしまったのか。歴史学はここを問うべきではないのだろうか。

  • 釈聴音 さん

    あらゆる差別を克服するために、今の時代に必読の書。

  • Mt. G さん

    「T 排外主義克服のための朝鮮史」「U 朝鮮民族解放闘争史と国際共産主義運動」「V 八・一五解放以降の朝鮮人民」の3部構成。冒頭の「非常に緊迫した状況」とは、7.7華青闘告発を指すものだという。まさにアクチュアリティのある議論で、とくにTがたいへんよい。一方、やはり朝鮮史に関する記述(U)が難しい。「客観的にみれば、つまり朝鮮人の側からみれば明らかな侵略を日本人側には侵略だと気づかせないようなイデオロギー」(p318,解説)とは、まさに白井聡のいう永続敗戦のことですね。

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梶村秀樹

朝鮮近現代史研究者、社会運動家。1935年東京生まれ。東京大学東洋史学科卒業。同大学東洋文化研究所助手などを経て、73年より神奈川大学助教授(79年より教授)。朝鮮史研究会の中心的人物として、戦後日本の朝鮮史研究において「内在的発展」の視角から主体的存在としての朝鮮民衆のあり方を追究し、それを通して

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