JAPANESE POP

ありがとうございます。音楽って良いなぁ。素晴らしいなぁ。と思える楽曲の数々を届けてくれて。感謝！！生活の側に、暮らしの中に響く音楽に、堂々と名付けられた題名は、提示されたそのタイトルは『JAPANESE POP』緩和日向普遍盤。2010年発表。1.私は雨の日の夕暮れみたいだ。静けさから堅実に歩み出すようなオープニング。歌詞を聴いたり読んだりしながら、動き出すタイミングとエネルギーの直結は大事だなとか思いを巡らしたり、どんな意味や意図なのかなぁと聴く度に考えたりして楽しんでいます。小さな歩幅のようなトイピアノのひとつひとつの懸命な響きが効いてて良いなぁ。2.健忘症。重たいサウンドの上を悠然と流れるホイッスルの音色が牧歌的にも聴こえたり、童話のようなフランス語パートが独特の風合いを出しています。ただの素朴な仕上がりにならないような鋭いバランス感覚が際立っています。3.マミーオーケストラ。緩やかな風に吹かれるような良い心地の始まり。おだやかに優しく歌われていて、ゆったりした気分でいられます。とても豊かな時間が流れてゆくようです。4.New World。一つ一つの音に丸みがあるような、不思議と耳ざわりの良い音ばかりで出来ているような曲調です。適度にキラキラしていて、「見る見るうちに膨らむ」というフレーズを聴くたびに魅力が増してゆくようです♪5.Dreams in the dark。短い間に見る豊かな夢のような時間。やさしい歌声のそばをとてもこまやかに丁寧に奏でられてゆく様々な音、日本語詞のそばに寄り添う小さなカケラのような音達、英語詞のそばを瞬くように飾るきらびやかな音達。全体の印象の美しさ。6.アネモネ。ぞくぞくとするような、透き通るような、息吹のような声に静かにつつまれてゆく想い。オープニングの上品なストリングスから綺麗な空気が流れ込んで来て、つつましい演奏に、ハープがなめらかに過ぎていったりして、極上の時間が味わえます。せつない歌詞の内容以上に、全体にただよっている気配と美しさに心奪われます。7.court。歌とピアノによる時間。一曲の中で表情の変わってゆく声に聴き入るばかり。シンプルな佇まいで魅了してくれます。歌い終わり後の余韻もまた良い。8.青い空。歌とピアノが続くと思っていたら、空を舞うストリングスが現れたり、もうしばらくして、地からのドラムに木のベースで景観が成されました。真摯な歌声が綺麗に響き渡ります。9.Sleep Tight Mr.Hollow。さまざまな声色が心に染み入る。声の重なりを存分に味わえて、贅沢なしあわせな時間が過ごせます。好きだなぁ。10.摩天楼トゥナイト。かわいくてオシャレです。ふわふわと浮遊感のあるサウンド。印象的な音色で違う感触のものが適度に合わさってくる感じがくせになります。11.問うてる。生命賛歌のようでありながら、問いかけスタイルというところが奥深くて味わい深いところでしょうか。演奏そのものからも生き物の呼吸やうごめきが伝わってくるようです。12.Paxmaveiti-君が僕にくれたもの-。アルバムの流れの中で聴くとより一層感動的な響きがしているように思えたり、旅をしている中で出会えた宝石のような美しさを放っている曲だなぁと思えたり、シングルで馴染んでいたものが大切なものになっていたんだなぁと気付きました。13.歩く。イントロから琴線にふれるような響き。想いの込められた歌声に、あたたかさや励みを与えてもらえてるような心地です。感動のうちに締めくくられます。全十三曲。あらゆる要素を込めながら秘めながら調和ある素晴らしい一枚の誕生！ジャケットデザインには、ドキリとする美しさに溢れる姿の写真の数々と、カラフルなグラデーションの歌詞の並び、見とれます。お楽しみください♪

個人的には安藤裕子の最高傑作で、名前の通りJAPANESE POPの一つの到着点だと思っている。後半に進むにつれて、特に「court」以降どんどん盛り上がり、最後は圧倒される。ジャケットの雰囲気も素晴らしい。多くの人に聴いてほしい一枚。

JAPANESE POP・安藤裕子　「通好みの名盤」と言われて久しいが、そのような位置に甘んじているような作品ではない。これはハイクオリティでPOPな作品集です。皆さん、１度聴いてみてください。