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本
マーラー 輝かしい日々と断ち切られた未来 叢書 20世紀の芸術と文学
前島良雄
この商品のすべてのユーザーレビュー(1件)
投稿日:2012/08/14
マーラーに関して世情流布している多くの「暗い」伝説を払拭する、まことに注目すべき著書であります。私自身、早くからマーラーと死に関する様々な言説になじみ、この本を読んだ後でもそのイメージを完全にはぬぐい去れない状態ですが、しかし、特に死の直前の様子に関する叙述は、あまりにも元気でエネルギッシュなマーラーの姿を活写していて、大いに刮目すべきところであります。さて、この著作は、おそらくは先立って前島氏が取り組んできたお仕事を踏まえて成り立っているのでしょう。ですから、前島氏にとっては、もう言わずもがな、当然の前提になっているところがあって、たとえばアルマの『回想録』の眉唾ぶりなどがそれに当たりましょう。ところが一般的にはそれこそが各種マーラー・イメージの「刷り込み」の元なわけですから、そこはもう少し丁寧に初学者向けに『回想録』の偽りたる所以を解説してほしかったですな。第五章あたりでも、『回想録』の記事を否定するための直接の反証文献を明記してほしかったですね。アルマの捏造だ、ウソだ、とだけ言うのではなく、この文書・この手紙からはアルマの発言が違うことが分かる、とかね。それなしには前島氏の発言も説得力を持ってきませんやね。そこがちょっと残念です。また、たとえば有名な「ドレスデン書簡」に関する解釈も、必ずしも前島氏の言うところ、納得できない気もします(148〜154ページ)。やはりこの手紙は、書き方は鄭重ながらも、(相手の足元を見据えた)高圧的な内容ではないでしょうかねえ。「家父長的」とか「男尊女卑」とかいう見方は全く的外れですが、正直相手の「惚れた弱み」に付け込んだ態度じゃありませんかな。そこまでは言わなくても、せめて同業者を妻にはしたくなかったマーラーの「意地」のような気もしますね。ま、それはさておくとしましょう(私の感想が正しいと限らないしね)。あと、ケアレスミスを二つほど。50ページには、マーラーがハイドンの『四季』を指揮したのはカッセル(ミュンデン?)での演奏が唯一、という文があります。ところが79ページを見ますと、ハンブルクで『四季』を6回指揮していると書かれてあります。これは50ページが間違いですかね。次。142ページの最終行。アルマ・マリア・シントラー(一八四二〜一八九三)とありますが、これではアルマは夫グスタフよりも年上になっちゃいます。次のページにありますように、この生没年はアルマの父、エーミ−ル・ヤコプのものですね。ま、なんにせよ、啓発されるところの多い、マーラーの音楽のファンなら必ず目を通すべき、注目の書物であります。ぜひ、みなさま、どうぞ。
ほんず内閣総理大臣 さん
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ありがとうございました
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