ジュリアン コープ / 奥田祐士

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ジャップロックサンプラー 戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか

ジュリアン コープ / 奥田祐士

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861914331
ISBN 10 : 4861914337
フォーマット
出版社
発行年月
2008年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
21cm,375p
21cm,375p

商品説明

日本以外の英語圏のロック・ミュージシャン、ジュリアン・コープによる、全世界初の「日本ロック研究序説」ともいえる「JAPROCKSAMPLER」。
 2007年秋にイギリスで刊行された、その待望の邦訳版が、白夜書房より、2008年7月23日に発売される。
 この本における、ジュリアン・コープの長年の研究による研究の記述の数々は、当の日本において、どのように受け入れられるのだろうか。日本人でも初めて聞くような不可思議なエピソードの数々は、今まで、日本ロック史といった本ではお目にかかれないものばかりで、その虚実もしくは、その真贋は、日本のロックを聴いてきた我々でしか理解できないものなのだろうか。
 1945年から始まる戦後ポピュラー史と共に語られる、GS時代を経て(ナント、本文中で、今まで40年以上、日本で判らなかった<グループ・サウンズ>の言葉の起源まで明らかにされている)、日本ロック黎明期に至る道のりは、今までの日本ロック史の空白期を埋める貴重なものである。さらに、著者選の「日本ロック・アルバム50選」は今までにない独断と偏見に満ちてはいるものの、全く新しい角度から、日本のロックを解析している。サブタイトルが、原書に日本語で「戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか」とあることからもわかるように、著者は明らかに、最初から、この本が日本で読まれることを前提に書いているようにも思える。ただし、その独断と偏見、また事実誤認も含めて、この本の真の意味での内容と価値が分かるのも、また日本人だけなのかもしれない。

 ジュリアン・コープ──時代の先をゆくロック・ミュージシャンにして音楽学者、ヒップな考古学者にしてかつてはティアドロップ・イクスプローズのフロン トマンだった男がお届けする「JAPROCKSAMPLER」。これまでは言語の障壁によって、戦後日本の音楽が、西洋ではひとつの謎となっていた。こ の不当に閉じられたドアを開ける鍵は、ぜひとも自分が提供したいとジュリアンは考えたのだ。
 これは第2次世界大戦後、西洋の音楽が日本に上陸する過程と、そこから生じたなんとも美味しい騒乱状態をつづった1冊である。シャドウズ・ナンバーをポップにカヴァーした半音階のインストゥルメンタルから、ディランの影響を受けた浪曲の復活まで、ロックンロールの変容が、日本ほど独創的かつ魅惑的な かたちでなされつづけた国はほかにない。
 「JAPROCKSAMPLER」は、伝統的、保守的な日本の価値観と、1960年代、70年代のワイルドなロックンロール背教徒たちとの衝突を探究する。放浪のアートシアター系詩人から、ハイジャックも辞さない暴力的な反体制ロック・グループまで、戦後日本文化の鍵を握るアーティストたちの物語を伝 え、重要なジャップロック・アルバムを総括する。
 ジュリアンは約束する。この本を読めば、音楽、アート、時間に対する考え方が、がらりと一変するだろう──場合によっては、人生観そのものまで。


【目次】
はじめに
第1部
1 マッカーサーの子どもたち
2 日本の実験音楽(1961-69)
3 エレキ物語
4 グループ・サウンズ・ストーリー

第2部
5 カム・トゥゲザー1969 日本のアンダーグラウンドの誕生
6 フラワー・トラヴェリン・バンド
7 裸のラリーズ
8 スピード・グルー&シンキ
9 タージ・マハル旅行団と小杉武久
10 J・A・シーザーと日本の前衛劇団
11 佐藤允彦と限りない可能性を模索した時代
12  ファー・イースト・ファミリー・バンド

日本版特別解説対談
近田春夫 VS マーティ・フリードマン
特別インタビュー
折田育造(レコード プロデューサー)

著者の選ぶ 日本ロックアルバム50選


※出版社都合により、発売日・価格・仕様等に関しましては、予告なく変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

内容詳細

伝説のミュージシャン=ジュリアン・コープによる「日本ロック研究序説」。日本ロック創成期の空白を埋める奇書、遂に邦訳。

目次 : マッカーサーの子供たち/ 日本のエクスペリメンタリズムの音楽(1961‐69)/ エレキブーム/ グループサウンズの時代/ カムトゥギャザー’69/ フラワートラベリンバンド/ 裸のラリーズ/ スピード、グルー&シンキ/ タージマハール旅行団/ J・A・シーザー/ 佐藤允彦と限りない可能性を模索した時代/ ファーイーストファミリーバンド/ 著者のトップ50/ クズと厄介者と他の男の玉袋―手出し無用のアルバム/ インタビュー:折田育造/ 対談:近田春夫×マーティ・フリードマン

【著者紹介】
ジュリアン・コープ : サウスグラモーガン州のデリで生まれ、タムワースで育った。いくつかのグループを結成後、イアン・マッカロク(のちにエコー&ザ・バニーメン)と曲を共作したのちに、1978年、ゲイリー・ドワイヤーとティアドロップ・エクスプローズを結成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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これは凄い。マジで日本のロックに関する認...

投稿日:2008/07/27 (日)

これは凄い。マジで日本のロックに関する認識が変わる。内田裕也という人が今でも日本で威張っていられる理由もよく判る。あと、日本に4回ツアーしたと書いてあるので、以前「You’ve Gotta〜」の書き込みで前回の来日が20年前としたのは間違いのようです。すみません。

某 さん | さいたま市 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 1959のコールマン さん

    ☆評価不能。読み友様たちの言うとおりこれは「奇書」というべきものだろう。もしくはジュリアン・コープの書いた「極私的日本ロック史」。日本のロックものには必ず入ってくるはっぴいえんど系が無いし、扱っているのはかなりマイナー系。まあそれはいいのだが、事実誤認が多い。だから文献としての価値は薄い。出版社がバランスを取るために音楽プロデューサーの折田育造氏のインタビュー、近田春夫とマーティ・フリードマンの対談を入れたと思われる。とはいえ、各アーティストに対する入れ込みようは賞賛に値する。よって評価不能とした。

  • 山田太郎 さん

    アマゾンで中古で買おうかと思ったら新品より高いんで、どうしようかと思ったらどこにも売ってないのでどうしようかと困っていたら、ビレッジバンガードで売ってありました。多少の間違いなんか気にならなくなる労作。いちいち間違いを注釈いれてるところもしつこくて結構愉快。けっこう大したことないだのけなしてるというかつまんないもんはつまんないと書いてるのも愉快でした。しかし、数少ない資料からかなり膨らまかして書いてるんだろうからすげよな、ジュリアンコープ。なんかネオサイケって思い出した、たしかジャンル的にはそういわれてた

  • 金北山の麓に生まれ育って さん

    【スティーブ・ハリスに本書の感想を訊きたい】英米のセックス&ドラッグ(ここが特に大事)&ロックンロールに寄り添ったりアンチな精神(アングラと言うなかれ)旺盛だったりした人たち、混沌としてJ-POPか確立してない時代だからこそ生きられたある意味で純粋な人達しか評価しない立場が明確です。資料的には本当に面白く(間違い含め)奇書で、J-POP以前のロック史を外人にここまで書かれると何も言えないが、40年前に渋谷陽一とラジオに良く出演してた性格屈折日本語ペラペラ米人スティーブ・ハリスに感想を訊きたいなぁ。

  • c さん

    稗史ではあるが偽史ではない。そもそも公認された作り話に過ぎない「歴史」に、主観を云々すること自体が愚行だ。まあ正確を期するべき学術書といより、音楽的なリズムを優先して書かれた読み物であるというのはご愛敬だが、それには作家の来歴で納得すべき。同じく音楽家である、菊地成孔・大谷能生の本などにも細かいミスは多いのだが、しかし音楽的な直観で以て、窮屈な学術書から抜け落ちた理には軽妙に触れてみせている。思い込みや事実誤認を嘲笑うことは容易い。それよりもまず、この本が外国人の手で書かれたことを恥じるべきなんだろう。

  • 峯 大貴 さん

    今の日本の音楽界を作ったのは功績、影響、メロ、詞など、どこをとってもはっぴいえんどから来ているということを否定できない。ただこの本にはそのはっぴいえんどもも、フォークルも、キャロルも、YMOも出てこない。ここで語られてるのは日本のロックの歴史はまさしく内田裕也の歴史である。ただこれはジュリアン・コープというロックミュージシャンの極めて主観的な見解である。大量の事実誤認と極端な音楽的志向に戸惑いや読みにくさはあれどURCよりアングラに追いやられた「本当の日本ロック」についてここまで詳しく書かれた文献はない。

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