ショスタコーヴィチ(1906-1975)

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CD 輸入盤

交響曲第14番『死者の歌』 ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィル、ガル・ジェイムズ、ヴィノグラードフ

ショスタコーヴィチ(1906-1975)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
8573132
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ショスタコーヴィチ:交響曲第14番『死者の歌』
ワシリー・ペトレンコ&ロイヤル・リヴァプール・フィル


好評のペトレンコによるショスタコーヴィチ・シリーズに交響曲第14番が登場。ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルの演奏の持ち味は、俊敏かつシャープで各パートの見通しの良いクールな音楽作りにあるといわれますが、室内オケのために書かれたこの作品では、そうした個性はプラスに働くのではないかと思えます。
 第2楽章「マラゲーニャ」、第3楽章「ローレライ」、第5楽章「用心して」などオケの強烈さが求められる部分も多いだけに、ペトレンコの指揮ぶりも注目されるところです。
 2人の歌手はペトレンコと同世代。ソプラノのガル・ジェイムズは1977年イスラエル出身で、現在はグラーツを拠点に活躍、さまざまなオペラや声楽作品で歌っています。ショスタコーヴィチの第14番もデイヴィッド・スターンの指揮ですでに歌って好評を博しており、今回のレコーディングにも繋がっています。
 バスのアレクサンドル・ヴィノグラードフは1976年モスクワ生まれで、現在はベルリンを拠点に国際的に活躍、日本でもおなじみの存在となっています。

【交響曲第14番】
弦楽合奏と打楽器群によって演奏されるこの交響曲第14番は、死にまつわる11のテキストに付曲した作品。グレゴリオ聖歌が引用されガルシア・ロルカの色彩豊かな光景を彷彿とさせる死者への祈りの詩を用いた第1楽章「深き淵より」から、コサックが「おまえの母ちゃんでべそ」的な悪口をスルタンにまくしたてる第8楽章のような音楽にいたるまで実に幅広い死のイメージを内包しており、ショスタコーヴィチが単なる静謐で美しい死のイメージといったようなものではなく、もっと複雑で現実的な痛みや苦み、恐れといったものまで表現しようとしていたことは明らかです。

【ペトレンコ】
1976年にサンクト・ペテルブルグに誕生。サンクト・ペテルブルグ音楽院で学び、ムーシン、テミルカーノフ、ヤンソンス、サロネンらに師事。18歳からムソルグスキー記念サンクトペテルブルグ国立アカデミー劇場(旧レニングラード国立歌劇場)でオペラ指揮者としての経験を積み、30を超えるオペラのレパートリーを持つようになります。21歳の時には、ショスタコーヴィチ合唱指揮コンクールで優勝、26歳でカダケス国際指揮者コンクール優勝し、30歳となった2006年よりロイヤル・リヴァプール・フィルの首席指揮者を務め、当地で絶大な人気を博しています。
 ペトレンコのスタイルは、ロシア的な激しさを備えながらも精緻でクリアなサウンドを追求し、作品の情報量をバランス良く最大限に表出しようというもので、素材引用や展開の様子のよく分かるシンフォニックなアプローチが魅力十分です。(HMV)

【収録情報】
・ショスタコーヴィチ:交響曲第14番ト短調 op.135『死者の歌』 (1969)

 第1楽章:深いところから [4:31]
 第2楽章:マラゲーニャ [2:46]
 第3楽章:ローレライ [8:37]
 第4楽章:自殺者 [6:51]
 第5楽章:心して [3:04]
 第6楽章:マダム、御覧なさい [2:02]
 第7楽章:ラ・サンテ監獄にて [9:55]
 第8楽章:コンスタンチノープルのサルタンへのザポロージェ・コサックの返事 [1:51]
 第9楽章:おお、デルウィーク、デルウィーク [4:04]
 第10楽章:詩人の死 [4:32]
 第11楽章:結び [1:22]

 ガル・ジェイムズ(ソプラノ)
 アレクサンドル・ヴィノグラードフ(バス)
 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
 ワシリー・ペトレンコ(指揮)

 録音時期:2013年5月4-5日
 録音場所:イギリス、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

内容詳細

かねてから問題作と言われているが、そうしたもろもろの背景はとりあえず置いておき、書かれた音を忠実に再現したのがこの演奏である。従って、オーケストラは細部まできっちりと描かれ、二人の歌手も必要にして十分な歌唱を展開。これで廉価はお得。(白)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

ユーザーレビュー

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いよいよ全集録音も追い込み。4番に続いて...

投稿日:2014/06/07 (土)

いよいよ全集録音も追い込み。4番に続いて、もうひとつの「高峰」である第14番に挑戦。さすがに表現主義的な表出力ではクルレンツィスに及ばない感があるが、これも悪い演奏ではない。明らかにクルレンツィスに勝っているのは、打楽器の巧みな生かし方。特に金属打楽器の響かせ方がとてもうまい。モノクロームになりがちな弦合奏も(もちろんゴリゴリと弾かせる所もあるが)色のパレットが思いのほか豊富だ。つまり死だの晩年だの晦渋だのといった既成イメージをいったん棚上げして、素直に楽譜に向かい合った演奏とも言える。おかげで、この曲がとても聴きやすくなっている(なかにはこのような「軟化」を嫌う人もいるかもしれないが)。まだ三十代の二人の歌手もとてもうまい。ジェイムズはシャイー指揮『ボエーム』のミミ(その前にはバレンボイム指揮『マノン』に端役で出ていた)以上に印象的。表現の引き出しが豊富な、達者な歌手だ。ヴィノグラードフ(ジャケット表記ではバリトンだが、オペラでの持ち役から見てもバスだろう)も絶叫の一歩手前で踏みとどまる知的なコントロールの効いた歌を聴かせる。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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ショスタコーヴィチ(1906-1975)

「わたしの交響曲は墓碑である」という“証言”の中の言葉によって象徴されるショスタコーヴィチの音楽と生涯への価値観の変質は、今もって盛んな議論と研究、演奏解釈によって再認識過程の最中にあるとも言えますが、作品によってはすでに演奏年数も75年に及び、伝統と新たな解釈の対照がごく自然におこなわれてきているとも言えそうです。 圧政と戦争の象徴でもあったソビエト共産主義社会の中に生き、そして逝ったショスタコ

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