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交響曲全集 ミヒャエル・ギーレン&南西ドイツ放送交響楽団(13CD)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
93130
組み枚数
:
13
レーベル
:
:
Germany
フォーマット
:
CD

商品説明


マーラー:交響曲全集(13CD)
ギ−レン&南西ドイツ放送響


ギーレンのマーラー演奏は、細部まで見通しのよい堅牢な造形、緊密に練り上げられたテクスチュア構築など膨大な情報処理に秀でている点が特徴的で、素材間の緊張関係や声部の重なり合いの面白さには実に見事なものがあります。
 オーケストラの楽器配置が第2ヴァイオリン右側の両翼型である点も見逃せない重要なポイントで、マーラーが意図したであろうパースペクティヴの中に各素材が配されることによって生ずる響きや動きの妙味に説得力があり、多用される対位法や、素材引用への聴き手の関心が無理なく高められるのも嬉しいところです。
 また、録音状態も自然な質感をもった優秀なもので、ヘンスラー・レーベルでおこなわれた録音だけでなく、第4番、第7番、第10番アダージョというINTERCORD時代にリリースされていた音源まで大幅な音質改善が図られているのも良心的です。

【収録情報】
● 交響曲第1番ニ長調『巨人』
 2002年6月11〜13日
 フライブルク、コンツェルトハウス

● 交響曲第2番ハ短調『復活』
 1996年6月3〜7日
 バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ

● 交響曲第3番ニ短調
 1997年2月
 フライブルク、コンツェルトハウス

● 交響曲第4番ト長調
 1988年2月23〜26日
 カールスルーエ、ブラームスザール

● 交響曲第5番嬰ハ短調
 2003年12月9〜10日
 フライブルク、コンツェルトハウス

● 交響曲第6番イ短調『悲劇的』
 1999年9月7〜10日
 バーデン=バーデン、フェストシュピールハウス

● 交響曲第7番ホ短調『夜の歌』
 1993年4月19〜23日
 バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ

● 交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』
 1998年12月8〜18日
 フライブルク、コンツェルトハウス

● 交響曲第9番ニ長調
 2003年6月30日〜7月4日
 フライブルク、コンツェルトハウス

● 交響曲第10番〜第1楽章アダージョ
 1989年11月16〜17日
 バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ

 J.バンゼ(S)
 C.ベシジェ(S)
 A.マーク(S)
 C.ウィットルーシー(S)
 M.J.レイ(S)
 C.カリッシュ(Ms)
 E.グルーネヴァルト
 D.ペツコヴァー(A)
 G.ウィンスレイド(T)
 A.マイケルズ=ムーア(Br)
 P.リカ(Bs)
 ヨーロッパ合唱アカデミー
 フライブルク大聖堂児童合唱団
 カルフ・アウレリウス児童合唱団
 南西ドイツ放送交響楽団
 ミヒャエル・ギーレン(指)
【ギーレン・プロフィール】
近代・現代音楽ファンの絶大な支持を得る指揮者で作曲家、ミヒャエル・アンドレアス・ギーレンは、1927年7月20日、高名な演出家の父親と女優の母親というきわめて劇場的な環境のもと、ドレスデンで誕生。
 その後、父がベルリン国立歌劇場の指揮者クレメンス・クラウスに招かれたため、ベルリンへ移りますが、同地が反ユダヤ政策の本拠地であったこともあり、母がユダヤ人のギーレン家は、ウィーンへ逃れることになります。
 しかし、1940年にはオーストリアはナチス・ドイツに併合されてしまったため、父がエーリッヒ・クライバーから招かれたこともあって、一家はアルゼンチンへと亡命。
 同地でギーレンは、作曲・ピアノ・理論・哲学を学び、テアトロ・コロンの練習指揮者をつとめます。
 その間、1949年には同テアトロ・コロンで作曲者の生誕75周年を祝い、シェーンベルクのピアノ作品全曲演奏会を開く一方、“弦楽四重奏のための変奏曲”を作曲するなど、若い頃から前衛的な作品への取り組みはきわめて積極的だった模様です。
 同時に歌劇場の練習指揮者として劇場人としての経験も積んでおり、1950年からウィーン国立歌劇場の練習指揮者も務め、1952年には指揮者として正式にデビューしていますが、プログラム前半はシェーンベルクのピアノ曲、後半は“兵士の物語”というなんとも斬新なものでした。
 また、この頃にはまだ若かったアルフレート・ブレンデルとシェーンベルクのピアノ協奏曲の世界初録音をおこなっています。
 そうした実績が買われてか、1960年から1965年にかけてはストックホルム王立歌劇場の首席指揮者として、また、1965年から1968年にはケルンのオペラでも活躍。
 この頃の前衛的活動としては、B.A.ツィンマーマンのオペラ“兵士たち”の初演(1966年)や“ある若き詩人のためのレクイエム”初演(1969年)という二大傑作への取り組みが有名です。特に前者は演奏不可能と言われていた作品だけに、ギーレンの果敢なアプローチが果たした役割は非常に大きなものと思われます
 その後、1969年からはアンドレ・クリュイタンスの後任としてベルギー国立管弦楽団の首席指揮者となり、1973年から1975年はオランダ歌劇場、1977年から1987年はフランクフルト歌劇場の芸術総監督、シュトゥットガルト放送交響楽団の指揮者としても活躍。
 同じ頃、1978年から1981年にはロンドンのBBC交響楽団の首席客演指揮者、1980年から1986年にはシンシナティ交響楽団の音楽監督も務め、1986年から現在までは南西ドイツ放送交響楽団の首席指揮者として世界的名声を獲得しているのは周知のとおり。
 日本には1975年と1972年にNHK交響楽団の招きで来演して以来しばらく音沙汰が無く、ようやく1992年に手兵の南西ドイツ放送響と来日して、そのときは一部で大いに話題になったものです。
 近年ではザルツブルク音楽祭の常連として一気に知名度を上げており、マニアや比較的若い層を中心に人気が出てきています
 レコーディングは1950年代後半からおこなっていますが、初期のレパートリーはバッハ・ギルドのためのカンタータ集、グルックのフルート協奏曲、ショパンのピアノ協奏曲&ラロのピアノ協奏曲(フルゴーニ)、リストのピアノ協奏曲集(ブレンデル)、バルトークのピアノ協奏曲集(シャーンドル)、フランクの交響曲ニ短調&交響的変奏曲、プロコフィエフのピアノ協奏曲集(フルゴーニ)、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番&チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ブルメンタール)、シェーンベルク:協奏曲集(マルシュナー、ブレンデル)等々、実に多彩。
 その後、1970年代には名高い“モーゼとアロン”をレコーディングして話題になり、以後、複数のレコード会社にさまざまなレパートリーを録音しましたが、近年はドイツのヘンスラーからのリリースが多く、インターコードの音源も同社より復活リリースされつつあります。

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Symphony no 1 in D major "Titan"
  • 02. Symphony no 1 in D major "Titan"
  • 03. Symphony no 1 in D major "Titan"
  • 04. Symphony no 1 in D major "Titan"

ディスク   2

  • 01. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"
  • 02. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"
  • 03. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"
  • 04. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"

すべての収録曲を見る >

総合評価

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演奏内容の評価は造詣の深い諸兄にお任せし...

投稿日:2020/05/15 (金)

演奏内容の評価は造詣の深い諸兄にお任せしますが、とにかく録音が良い。 クーベリック、アバド(旧盤)、シノーポリ、テンシュテット、ハイティンク、小澤、バーンスタイン など、名を馳せた歴代の録音と比べても、明るくクリアな音で聴きやすいと思います。

ギマロ さん | 東京都 | 不明

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一番古い第4番が1988年、最後は第5番...

投稿日:2013/09/13 (金)

一番古い第4番が1988年、最後は第5番で2003年、といふことで足掛け16年かかった全集。レーベルも違いましたし、おそらく当初は全集の予定ではなかったんですかね。しかし、ギーレンさんのマーラー全集が完成したことは大変に喜ばしいことでした(この後さらに第10番も録音済み。超名演!)。ザッハリッヒなテイストで、よく整頓されたオケにより、きっちりしたマーラーを聴くことができます。そういうスタイルのせいか、第2番と第3番という肥大化作品がすばらしい名演。しっかりした見通しのもと、緊張感をもって曲の良さが引き立ちました。一方、意外に気勢が上がらないのが第5番・第9番といった純器楽曲。それらはあまり突き放すと魅力が薄くなるなあ。第8番は声楽陣にやや難があって、ギーレンさんとしてもちょっとつらかったかな。ほかはまずまず。全体に大変に質の高い演奏ぞろいではあるのですが、プラスαにちょっと欠けるかもしれないという気はします。録音は優秀。16年もの開きを感じさせぬ統一感があります。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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マーラー・イヤーの締めくくりに選んだのは...

投稿日:2012/01/27 (金)

マーラー・イヤーの締めくくりに選んだのは当セットでした。テンシュテットは録音が・・・バーンスタインはちょっと疲れそう・・・シノーポリは・・・と削っていくうちに残ったのがシャイーとギーレンとティルソン・トーマス。久しく聴いていなかったギーレンに軍配。ギーレン=現代音楽=知性=冷徹というのは、生前のセル=冷徹に近いものがあると常々思っておりました。聴後、ギーレンって予想以上にロマンティックだという印象を持ちました。オケ良し、録音よし、演奏良しで、私の中でもランク・アップした次第です。

淳メーカー さん | 愛知県 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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